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石川漆宝堂 みずめ桜椀
「いつかは漆の汁椀を」と思いつつ、
とりあえずウレタン塗装のお椀で味噌汁を飲んでいる方は、きっと多いはず。
おそらくその理由は、こんなところじゃないでしょうか。

1.取扱いが面倒くさそう。
2.値段が高すぎる。
3.どれを選んでいいか分からない。

1に関しましてはですね、少々の誤解と、あとは意識の問題かと。
使った後は、スポンジの柔らかい面でさっと洗い、ふきんで水気をふきとれば、それでOK。
さすがに電子レンジ、食洗器はNGですが、それ以外は、特に神経質になることはありません。
ここで「ハードル高っ!」と思われた方は、もう漆はあきらめてください。

2に関しては、これは一番大事な問題ですね。
家族の人数分揃えなくてはならない器ですから、手が出にくいのも当然です。
でもこの汁椀が6300円だと聞いたら、さあ、どうしますよ。
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【石川漆宝堂みずめ桜椀(黒・朱)  ¥6300 径11.8cm×高さ7.2cm】

石川漆宝堂さんのある加賀の山中温泉は、腕のいい木地職人が多いことで有名。
その中でも、作家としても活躍される佐竹康宏さんが挽いた木地を使用しています。

この汁椀の一番の特徴はデコボコとした「ハツリ目」ですが、
見込み部分の独特のハツリ方は、佐竹さんの「企業秘密」の技だそう。
石川さんにも挽いているところは絶対に見せてくれないのだとか。

漆器の加飾というと、沈金や蒔絵など、張りつめた緊張感を持つものが多いですが、
このハツリ目はまったくの逆で、器におおらかさとカジュアルさを与えているように思います。
前者が「ハレ」の為の加飾なら、これは「ケ」の為の加飾。まさに普段使いの器。

素材は、木肌が緻密で、形状変化の少ないミズメザクラを使用。非常に丈夫です。
内側は黒と朱の二色ですが、外側はどちらも「朱溜(しゅだめ)」と言われる深いあずき色。
漆は使うほどに艶が増しますから、その変化も楽しみですね。

味噌汁椀としては、ややたっぷりめのサイズ。お雑煮もいけます。
ケの器といえども、ウレタン塗装に比べれば、ずっとハレの日にふさわしい。
新年を、新しいお椀で迎えてはいかがでしょう。


こちらの汁椀、21日更新のオンラインショップでも販売する予定ですが、
売り切れが心配のお客様には、先にメールやお電話でのご注文もお受けいたします。
オンラインショップで購入された他の物と合わせて発送することも可能です。
お気軽にお問い合わせください。




12月の店休日
8日(火) 12日(土) 18日(金) 21日(月) 30日(水) 31日(木)
by chidori-blog | 2009-12-15 18:34