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志村睦彦 灰釉六角猪口
日本橋高島屋で開催中の「没後50年 北大路魯山人展」を観てきました。

先日は川喜田半泥子展をご紹介しましたが、東京では今、
「東の魯山人、西の半泥子」と称される、同時代を生きた二人の天才の展示を見られます。

といってもこの二人、その生い立ち、生きざまはおどろくほどの差があります。
素封家の長男として生まれた半泥子に対し、魯山人は里子として育ち、丁稚奉公にまで出るんですね。
また、半泥子が趣味として作品を作り続けたのに対し、魯山人は商売として器に携わっていたのも対照的です。
晩年も、半泥子はその財力で文化事業のパトロンとなりましたが、魯山人は借金におわれていました。
何から何まで正反対の二人です。

さて、今回の展示では、魯山人が主宰した星ヶ岡茶寮で実際に使われていた器を、たくさん見ることが出来ました。
私としては、このコーナーが一番興味深く、見飽きることがありませんでした。
使い込まれた器はどれも美しく、縁が欠けたものも多かったですが、それすらも味わいになっていました。

今回のように、星ヶ岡茶寮時代の器を数多く見ることのできる展示はめずらしいかと思います。
(魯山人はここをクビになったのち、陶芸家として大成していきます)
貴重な機会かと思いますので、皆様もぜひ。会期は18日まで。(入場は連日5時30分まで)

志村睦彦 灰釉六角猪口_b0142663_12522467.jpg
【志村睦彦 灰釉六角猪口 ¥3150 径6cm×高さ5.5cm】

魯山人展でも、これによく似た向付を見ることができました。六角という形には、不思議な魅力がありますね。
この猪口も、お酒だけでなく、珍味を盛ってみるのもよいと思います。
ちなみにイイホシユミコさんは以前、煎茶用の湯呑としてお求めくださいました。
ちょっと高級なお茶に合いそうです。



1月の店休日
1日(金)~4日(月) 13日(水) 19日(火) 27日(水)
by chidori-blog | 2010-01-09 18:10