レンゲの話の続き・・・
量産品のレンゲには、持ち手の部分に穴があいているものが多いですよね。
あれは、吊るして焼くための穴です。
作業効率がいいため安く作れるのですが、でもちょっと不細工。
一方、穴が空いていないタイプのレンゲは、窯の中に置いて焼くことになります。
そのため、ひっくりかえすと底に釉薬が掛かっておらず、これもちょっと不細工。
では「穴は開けたくない。でも裏側までぜんぶ釉薬を掛けたい」ときにはどうするかというと、
窯詰めのときに「点」で支えるしかないのです。
でも実は、これが大変に面倒くさい作業なんですねえ。

【清水なお子 染付レンゲ(仮称) ¥2625 長さ12.8cm】
今回のレンゲは、底を3点で支えて焼いています。
焼成中に倒れたらアウトですから、バランスをみつつ、慎重に1個ずつ窯詰めしていきます。
写真はサンプル品なのですが、土井さんによると、
「このあと改良を行って3つの点をさらに小さくし、跡がより目立たなくなった」とのこと。
いやはや、本当に頭が下がります。
実は今回のレンゲは、清水さんも土井さんも、同じ型を使って制作しています。
普段のお二人は、自分の作品の型は自分で作り、また型の貸し借りもしません。
いくらご夫婦とはいえ、そこは一線を引いているようです。
でも今回は私の方から、「型作りは土井さんに担当していただきたい」とお願いしたのです。
そして出来上がったこのサンプルを見て、「さすがは土井さん、やっぱり型作りの名人だな」と。
きちんとスープがすくえて、きちんと自立して、なおかつ手作りの雰囲気も残してと、絶妙な仕上がりです。
と、能書きが長くなってしまいましたが、あとはとにかく実物をご覧ください。
清水さんは染付2種類のほかに、型違いの色絵もあるそうです。
土井さんはイッチンで絵を描いたものが型違いで2種類。
二人あわせて5種類のレンゲ。二人展ならではのラインナップです。ぜひご覧ください!
土井善男・清水なお子 二人展
11月30日(土)~12月7日(土) 会期中無休
12:00~19:00 ※最終日は18:00まで
作家在廊日 30日(土) 1日(日)
◆11月の店休日
3日(日) 5日(火) 8日(金) 17日(日) 18日(月) 21日(木) 22日(金) 27日(水) 29日(金)
営業時間 12:00~18:00 (1~2日、9~15日は19:00まで営業)
◆11月のオンラインショップ更新日
22日(金)
◆12月の店休日
8日(日) 11日(水) 13日(金) 22日(日) 23日(月) 24日(火) 25日(水) 31日(火)
営業時間 12:00~18:00 (1~6日、14~20日は19:00まで営業)
◆12月のオンラインショップ更新日
25日(水)